令和8年(2026年)春から始まる朝ドラ・連続テレビ小説「風、薫る」。実在した日本初のナース・大関和(おおぜき ちか)と鈴木雅(すずき まさ)をモチーフにした物語が演じられます。

今回は主人公の一ノ瀬りん(見上愛)&大家直美(上坂樹里)ほか、登場人物を一緒に予習しましょう!
一ノ瀬家の人々

一ノ瀬りん
(演:見上愛/モデルは大関和)
栃木県那須地域にある山すその町で、元家老家の長女として誕生。つつましくも何不自由ない生活に幸せを感じていたが、ある日コレラが蔓延したことで人生が狂い始めます。
育ちがよくて天真爛漫、「己の良心に恥じないか」という判断基準を持っており、強すぎる正義感ゆえに視野が狭くなりがちです。
若くしてシングルマザーとなり、生活のためにナースを志すのでした。
一ノ瀬信右衛門
(演:北村一輝/モデルは大関弾右衛門増虎)
りんの父。小藩の家老を務めていたが、職を辞して就農します。明治維新後に官吏登用の誘いを固辞し続けました。
穏やかな性格で、娘たちに「自分で考えること」の大切さを教えています。
一ノ瀬美津
(演:水野美紀/モデルは大関テツ)
りんの母。旧藩主の一族に生まれ、信右衛門に嫁ぎました。武士を辞めても矜持を失わず、いざという時には薙刀を振るう場面も。
古風な性格かと思いきや、新しいモノに好奇心旺盛な一面もあるようです。
一ノ瀬安
(演:早坂美海/モデルは大関和の姉?)
りんの妹で、2歳年少。良家に嫁ぎたいと願いつつ、家族の動向を冷静に観察。恐らく劇中では姉りんに対するツッコミ役になる?
※大関和は次女なので姉が登場するかと思いましたが、姉妹が逆転するのでしょうか。
大家直美と仲間?たち

大家直美
(演:上坂樹里/モデルは鈴木雅)
生まれてすぐ母親から捨てられ、牧師に拾われた過去を持ちます。その後は教会を転々としてきたため、家族と呼べる関係を持ったことがありません。
世の不条理に直面してきた経験から、神はもちろん人間も心から信じられないところがあります。
信じられるのは自分の力と運。恥も外聞もなく生きて来たことから、目的のためなら手段を選ばない狡猾さがあるようです。
吉江善作
(演:原田泰造/モデルは未詳)
4年前に直美を引き取った牧師。自立したいという直美の意思を尊重して別に暮らしながら、いつも気にかけ、見守っています。
大家トヨ
(演:松金よね子/恐らく創作人物)
直美が住んでいる長屋のお隣さんです。
大家キク
(演:広岡由里子/恐らく創作人物)
直美が住んでいる長屋のお隣さん。トヨと同居しているのか、別世帯(反対側に入居)なのかは分かりません。
大家嘉平
(演:春海四方/恐らく創作人物)
直美が住んでいる長屋の家主さん。直美の苗字はここからもらったのでしょうか。
りんのご近所さん

中村義正
(演:小林隆/モデルは未詳)
信右衛門に仕えていた家臣。一ノ瀬家から暇を出された後に栃木県の役人となります。
しかし旧恩を忘れず、一ノ瀬家に足しげく通い続ける義理堅い人物です。
竹内虎太郎
(演:小林虎之介/恐らく創作人物)
元足軽・竹内家の長男。りんとは幼いころから仲良しだったが、時おり身分格差を痛感するのでした。
竹内之宣
(演:つぶやきシロー/恐らく創作人物)
虎太郎の父。元足軽で明治時代に農家となります。武士でなくなった今も、一ノ瀬家に対する遠慮が抜けません。
竹内栄
(演:岩瀬顕子/恐らく創作人物)
虎太郎の母。パワフルな女性で、ここ一番で頼りになる肝っ玉母ちゃんみたいです。
中山マツ
(演:丸山礼/恐らく創作人物)
一ノ瀬家のお隣さん。どのような役回りを演じるのでしょうか。
りんが出会う人々

奥田亀吉
(演:三浦貴大/モデルは未詳)
隣町で運送業を営み始めたベンチャー社長。一代で財を築いた成り上がりとして、老舗の店主からは蔑視されているようです。
もしかして、大関和が結婚する次席家老の子・渡辺某がモデルでしょうか。
奥田貞
(演:根岸季衣/モデルは未詳)
亀吉の母で、息子と二人三脚で奥田屋を盛り立てるも、周囲からの成金扱いに辟易。そこで家格を高めるため、一ノ瀬家に亀吉とりんの縁談を申し入れるのでした。
うなぎ店の女将
(演:大島美幸/恐らく創作人物)
和菓子店の女将
(演:義達祐未/恐らく創作人物)
柴田屋・松永屋
(演:たくや・かずや[ザ・たっち]/恐らく創作人物)
島田健次郎
(演:佐野晶哉/モデルは未詳。植村正久か?)
外国語に造詣が深く、りんの相談相手となるようです。
モデルは大関和に英学を教えた植村正久でしょうか。
槇村太一
(演:林裕太/モデルは未詳)
書生。健次郎の親友で、りんとはどのような関係になるのか、あるいは単なる添え物なのかも知れません。
瑞穂屋の人々

清水卯三郎
(演:坂東彌十郎/実在人物)
文政12年(1829年)3月4日生~明治43年(1910年)1月20日没。
日本橋で舶来品などを商う瑞穂屋の主人。実業家として名を上げるだけでなく、幕末外交や明治の文化振興などにおいても多大な貢献を果たします。
りんや直美とも交流するそうですが、どのような関係となるのでしょうか。
柳川文
(演:内田慈/恐らく創作人物)
瑞穂屋の店員で、店の品ぞろえを誰よりも知り尽くし、外国人にもそつなく接客できる人材です。
松原喜介
(演:小倉史也/恐らく創作人物)
瑞穂屋の手代ですが、実力と信頼が認められて番頭としての役割も担っているとか。
勝海舟
(演:片岡鶴太郎/実在人物)
文政6年(1823年)1月30日生~明治32年(1899年)1月19日没
いわずと知れた維新の元勲。卯三郎とは旧知の仲で、時おり瑞穂屋を訪ねてきます。りんや直美の人生に、どんな影響を与えるのでしょうか。
鹿鳴館の人々

鹿鳴館(ろくめいかん)とは、ごくざっくり言うと明治政府が欧米列強に仲間入りするため、社交場として建てた洋館です。明治16年(1883年)に建設され、昭和16年(1941年)に解体されました。
そこでりんと直美は、どんな人々に出会うのでしょうか。
大山捨松
(演:多部未華子/実在人物)
安政7年(1860年)2月24日生~大正8年(1919年)2月18日没
鹿鳴館の華と謳われた貴婦人。日本初となる女性留学生の一人で、大学を卒業して学士号を取得。看護婦教育や女子教育の確立に尽力します。
彼女の活動が、りんと直美の人生に大きな影響を与えました。
大山巌
(演:髙嶋政宏/実在人物)
天保13年(1842年)10月10日生~大正5年(1916年)12月10日没
捨松の夫で、維新の元勲。後に初代陸軍大臣はじめ重職を歴任します。
松山ふさ
(演:二田絢乃/恐らく創作人物)
河合志麻
(演:中田青渚/恐らく創作人物)
木村佐保
(演:井上向日葵/恐らく創作人物)
鹿鳴館で給仕を務める女性たち。それぞれ個性を垣間見せるかも知れません。
ところで彼女たちにフルネームがあるなら、うなぎ店の女将や和菓子店の女将にも、名前をつけてあげて欲しかったです(呼ぶ機会もないでしょうけど)。
あやしい人々
ここでは、独断と偏見で「あやしい」と感じた人々を勝手にカテゴライズしています。
小日向栄介
(演:藤原季節/恐らく創作人物)
設定では、アメリカ帰りの海軍中尉とのことで、直美とある場所で「運命的な」出会いをするとか。
騙されなければいいのですが……穿ち過ぎでしょうか。
下にある「アメリカ留学を夢見る直美は渡航直前に思わぬできごとに巻き込まれ・・・。」の「思わぬできごと」に関与していそうです。
真風
(演:研ナオコ/恐らく創作人物)
この漢字で「まじ」と読みます。調べてみたら「まぜ」とも読み、いずれも南風、南西または南東からの風を差す言葉です。
謎に包まれた神出鬼没の占い師だそうで、物語の折々で登場するのでしょう。
終わりに

明治18(1885)年、日本で初めて看護婦の養成所が誕生したのを皮切りに、次々と養成所が生まれた。そのうちの1つに、物語の主人公・一ノ瀬(いちのせ)りんと大家直美(おおや・なおみ)は運命に誘われるように入所する。
不運が重なり若くしてシングルマザーになった、りん。生まれてすぐ親に捨てられ、教会で保護されて育った直美。養成所に集った同級生たちは、それぞれに複雑な事情を抱えていた。
手探りではじまった看護教育を受けながら、彼女たちは「看護とは何か?」「患者と向き合うとはどういうことか?」ということに向き合っていく。
りんと直美は、鹿鳴館の華といわれた大山捨松(おおやま・すてまつ)や明六社にも所属した商人・清水卯三郎(しみず・うさぶろう)らと出会い、明治の新しい風を感じながら、強き者と弱き者が混在する“社会”を知り、刻々と変わり続けていく社会の中で“自分らしく幸せに生きること”を模索していく。
養成所卒業後、二人は同じ大学病院でトレインドナースとしてデビュー。まだ理解を得られていない看護の仕事を確立するために奮闘の日々を送っていたが、りんは程なくして職場を追われることに。
一方、アメリカ留学を夢見る直美は渡航直前に思わぬできごとに巻き込まれ・・・。
やがて、コレラや赤痢などさまざまな疫病が全国的に猛威をふるい始める。一度は離れ離れになった二人だったが、再び手を取り、疫病という大敵に立ち向かっていく。※実在の人物をモチーフとしますが、激動の時代を生きた二人のナースとその仲間たちの波乱万丈の物語として大胆に再構成します。登場人物名や団体名などは一部改称して、フィクションとして描きます。原作はありません。
※NHK公式サイト「2026年度前期 連続テレビ小説「風、薫る」新たな出演者発表 第5弾」より
今回は令和8年(2026年)朝ドラ「風、薫る」の主要人物について、まとめて紹介してきました。
果たしてどんな物語が描かれるのか、今から楽しみですね!


