あああああ あああああああ あああああ
これ、小学生が詠んだ俳句だそうです。
昔ファミコンのRPGをプレイする際、勇者(主人公)の名前をつけるのが面倒で、「ああああ」とA連打したのを思い出しますね。

しかし、この俳句はそういうおふざけや投げやりではなく、ちゃんと意図がありました。
果たしてどんな意図があるのか、X(旧Twitter)の投稿を見てみましょう。
あああああ 季語はまさかの 「扇風機」!
うめを@小学校教員
@edcmonster
「あああああ あああああああ あああああ」
ある児童が考えた夏の俳句。最初ふざけているのかと思ったけど、「季語は?」と聞くと「扇風機」らしい。聞いてみるものだな。子どもたちの発想って本当におもしろい。#小学校教員はいいぞ
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7:04 PM · Jun 16, 2025
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これを聞いただけで、誰もが確かに扇風機を思い浮かべたことでしょう。

子供のころ、扇風機に向かって発した声が変になるのを面白がった経験を思い出します。
扇風機と明記されてはいないけど、確かに扇風機がそこにありました。
本来なら五•七•五の本文中に季語を入れるのが俳句のルールですが、これは隠し季語とでも言うのでしょうか。
詠み手と聞き手の経験と感性が一致して初めて成立する、高度な一句とも言えます。
今後、擬音や代名詞なども季語として、俳句に受け入れられていくのかも知れませんね。
加えて、この先生も頭ごなしに(ふざけていると決めつけて)叱らず、ちゃんと意図を確かめた度量が立派だと思います。
終わりに

ちなみに、この「あああああ……」には先駆者がいました。
せんぷうき あああああああ おおおおお
山本咲良※「読売新聞」平成26年(2014年)5月11日付(四季 長谷川櫂)より
こちらはちゃんと俳句のルールに則って、季語「せんぷうき」を入れていますね。
今回の「あああああ……」は、より自由な発想で型を破ったと言えるでしょう。
ワレワレハ ウチュウジンダと 扇風機
ああおおお 風鈴笑う 昼下がり
※いずれも拙。既に誰か詠んでいたらすみません。
これからも自由な発想で、俳句や日本文化が発展していくのが楽しみになる投稿でした。