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【光る君へ】紫式部(まひろ)の夫・藤原宣孝とはどんな人物?佐々木蔵之介の好演に期待!

平安時代
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紫式部(むらさきしきぶ。役名:まひろ)の夫・藤原宣孝(ふじわらの のぶたか)。

父娘ほども年齢差があったらしく、一応ヒロインの相手役ではあるものの、「心ここにあらず」な扱いが予想されます。

今回は令和6年(2024年)NHK大河ドラマ「光る君へ」の予習を兼ねて、藤原宣孝の生涯をたどってみましょう。

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2年ほどの結婚生活

藤原宣孝は生年不詳、藤原北家高藤流(ほっけ・たかふじりゅう)の藤原為輔(ためすけ)と藤原守義女(もりよしのむすめ)の間に生まれました。

兄妹は藤原惟孝(これたか)・藤原説孝(ときたか)、そして妹の藤原佐理室(さりのつま)がいます。

花山天皇。月岡芳年筆

円融天皇(演:坂東巳之助第64代)から花山天皇(演:本郷奏多。第65代)、そして一条天皇(いちじょうてんのう。第66代)の御代に仕え、筑前守として一時九州に赴任。その後京都へ帰ってきました。

長徳4年(998年)ごろに紫式部と結婚しますが、この時点ですでに三人の妻をめとっており、もうけた子供はそれぞれ以下のとおりです。

【妻】藤原顕猷女(あきみちのむすめ)
⇒藤原隆光(たかみつ) 天延元年(973年)生~没年不詳

【妻】平季明女(たいらの すえあきのむすめ)
⇒藤原頼宣(よりのぶ) 生没年不詳

【妻】藤原朝成女(あさひらのむすめ)
⇒藤原隆佐(たかすけ) 寛和元年(985年)生~承保元年(1074年)没
⇒明懐(みょうかい。興福寺別当) 生没年不詳

【妻】紫式部(まひろ)
⇒藤原賢子(かたいこ/けんし。通称:大弐三位) 生没年不詳

【生母不詳】
⇒儀明(ぎみょう。僧侶)
⇒藤原道雅室(みちまさのつま)

紫式部が天延元年(973年)ごろに生まれたとされているため、息子の藤原隆光と同年代。確かに父娘ほどの年齢差がうかがわれます。

二人の間には大弐三位(だいにのさんみ)こと藤原賢子を授かったものの、疫病をわずらった宣孝は長保3年(1001年)4月25日に亡くなってしまいました。

みし人の けぶりとなりし 夕べより なぞむつましき しほがまの浦

【意訳】どうしてでしょうか。見知ったあの人が火葬されて煙となったあの日の夕方から、塩焼きの煙が懐かしくてならないのです。

※『紫式部集』より

「見し人」という言葉は「顔見知り」程度のニュアンス。あまり夫婦の熱情が感じられない表現ですね。

生活その他もろもろ大人の事情でしょうがなく結婚したけど、それでもいざ死に別れると、塩焼き(海水を焚いて塩を採取する)の煙でさえ懐かしくてしょうがない……そういうものかも知れません。

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終わりに

夫を喪い、悲しみに耽る紫式部(イメージ)

紫式部(まひろ)の夫。まひろの父・為時とは職場の同僚で同年配の友人どうし。世知に長け、鷹揚な性格の男性。まひろのことは幼いころから知っており、よい話し相手となって温かく見守る。

※【出演者発表 第3弾】紫式部(まひろ)と道長を取り巻く、個性豊かな人びと 2024年 大河ドラマ「光る君へ」

以上、紫式部の夫・藤原宣孝がたどった生涯を見て来ました。人物紹介からして「お父さんの友達」ポジション、恋愛対象とは程遠い存在ですね。

しかし佐々木蔵之介のコメントでは「今作での藤原宣孝は「世渡り上手で華やか、押しの強いキャラ」らしく、あぁ、これは絶対オモロい演じ甲斐のある役になるな(上掲)」とのことで、推し候補の一人として注目しています。

また作者の大石静香による「まひろの闇を何もかも知りながら妻にするオトナで怖い蔵之介・宣孝」というコメントもあり、ますます楽しみですね。

※参考文献:

  • 『郡書類従 第十二巻』国立国会図書館デジタルコレクション
  • 今井源衛『今井源衛著作集 3 紫式部の生涯』笠間書院、2003年7月
  • 角田文衞『紫式部伝 その生涯と『源氏物語』』法藏館、2007年1月

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