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仏像鑑賞が楽しくなる?仏像4種類の見分け方を紹介!

伝承民俗
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皆さんは仏像が好きですか?

「うん、大好き!」という方よりは「別に……」という方が多いと思います。

「仏像ってよく分からないし……」

そんな方に向けて、今回は仏像の見分け方をわかりやすく紹介。それぞれの違いをチェックしてみましょう!

見分け方が分かると、仏像鑑賞が楽しくなるかも知れませんね。

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仏像4種類の特徴をチェック!

まずは仏像の種類から。

仏像には大きく4種類があり、それぞれ「如来(にょらい)」「菩薩(ぼさつ)」「明王(みょうおう)」「天(てん。天部)」に分かれています。

それぞれどんな特徴があるのか?見てみましょう。

如来の特徴

如来像。奈良国立博物館にて筆者撮影。

以下に当てはまったら、その仏像は高確率で如来です。

一、頭頂部が盛り上がっている。

一、パンチパーマになっている。

一、服装がごくシンプル(ただし上脱ぎではない)。

菩薩の特徴

十一面観音菩薩像。奈良国立博物館にて筆者撮影。

以下に当てはまったら、その仏像は高確率で菩薩です。

一、表情が穏やか(怒っていない)。

一、アクセサリーを着けている。

一、蓮の花に乗っている。

明王の特徴

大威徳明王像。奈良国立博物館にて筆者撮影。

以下に当てはまったら、その仏像は高確率で明王です。

一、怒りの表情で、牙が見える。

一、背中で炎が燃えている。

天(天部)の特徴

金峯山寺(改修工事中)より移転中の金剛力士像(阿形)。奈良国立博物館にて筆者撮影。

以下のどれかに当てはまったら、その仏像は高確率で天(天部)です。

一、鎧を着ている。

一、靴を履いている。

一、肌脱ぎである。

一、袴(丈の短いズボン)を履いている。

一、髪の毛をゆったりとまとめている。

一、菩薩に似ているが蓮の花に乗っていない。

一、頭だけ動物(象など)になっている。

ごく例外もありますが、これでほぼ見分けられるはずです。
むしろ例外を見つけたらラッキーかも知れませんね!

4種類の仏様

それぞれの特徴が分かったところで、次に4種類の仏様がそれぞれどんな性質を持っているのかをチェックしましょう。

如来とは?

奈良・東大寺にて筆者撮影。

悟りを開き、人々を救うために仏法を説き広める仏様です。

お釈迦様が悟りを開かれた時の姿がモデルとなっています。

頭の突起は知恵が詰まったためで、パンチパーマは知恵によって髪の一本々々が渦を巻いた螺髪(らほつ)です。

シンプルな衣装は無駄のない悟りの境地を示しているとか。

※釈迦如来•阿弥陀如来など

菩薩とは?

奈良・東大寺にて筆者撮影。

人々の苦しみに寄り添い、様々な願いを叶える仏様です。

こちらはお釈迦様が修行を積まれている時の姿に由来します。

豪華なアクセサリーは、お釈迦様がインドの王子様だったころの名残です。

また仏様は蓮の花から生まれると信じられているため、蓮の花に乗っています。

穏やかな表情は人々を救いたい慈悲の心を表しているようです。

※弥勒菩薩•観音菩薩など

明王とは?

不動明王像。奈良国立博物館にて筆者撮影。

罪業や煩悩を焼き尽くし、仏敵に怒りを燃やす仏様です。

むき出しの牙と全身を包む炎は、明王のトレードマークと言えるでしょう。

怒りの表情を顕にしていたら、ほとんどが明王となります。

※不動明王•軍荼利明王など

天(天部)とは?

多聞天(毘沙門天)。奈良・東大寺にて筆者撮影。

仏法を守護する仏様で、そのルーツはインドだけでなく中国大陸や日本など様々です。

他の仏様が靴を履いていない裸足であるのに対し、天はその多くが靴を履いています。

鎧を着ていたり、筋骨隆々だったりなど、個性豊かな仏様が拝めるでしょう。

※帝釈天•弁財天など

終わりに

今回は仏像について、大きく4種類の見分け方を紹介してきました。

今度仏像を見かけたら、その特徴からどの仏様か、当ててみても楽しいですね。

※参考文献:

  • 西村公朝ら『仏像の見分け方 とんぼの本』新潮社、1987年9月
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