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正月の終わりを告げる「どんど焼き」とはどんな行事?

伝承民俗
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先日、地元消防団の手伝いで、どんど焼きに行ってきました。

当日は少し風が強かったものの好天に恵まれ、300名程のお客さんでいつにない大盛況。実に嬉しい限りでした。

さて、このどんど焼きとはどんな行事なのでしょうか。今回はどんど焼きについて紹介したいと思います。

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どんど焼きとは

長い竹竿の先に刺した餅を焼く(c)歴史屋

どんど焼きとは小正月(毎年1月15日。また地域により1月14~16日の3日間)に行われる神事で、宮中で行われていた左義長(さぎちょう)に由来します。

使い終わったお正月飾りを燃やし、その煙に乗って歳神様を天へお送りするのです。お盆の送り火に近い感覚でしょうか。

この時一緒に縁起物や書初めなども燃やし、五穀豊穣や商売繁盛、家内安全や無病息災を祈願します。

どんど焼きの火で焼いた餅や団子などを食べると、一年間風邪をひかないとか。当日はマシュマロや干し芋をあぶっている人もいました。効果は同じなのでしょうか。

他にもお正月飾りの燃えた灰を持ち帰って自宅にまくとよいとか、焼け残った門松の枝を持っていると泥棒除けになるとか、さまざまな俗信が伝えられているようです。

【どんど焼きのご利益例】
・どんど焼きの火にあたると、一年間健康に過ごせる&若返る
・どんど焼きの火で焼いた餅を食べると災厄を免れることができる
・門松の竹がはじけると、その音で鬼が逃げる
・書初めを燃やした火が高く上がると、賢くなったり学業の成果が出る

……などなど。

また地域によっては「とんど焼き」「左義長(さぎちょう)」「道祖神祭」「さえのかみ」「さいと焼き」「三九郎」「鬼火たき」など様々に呼ばれており、段取りなどにも特色があると言います。それぞれ見学してみたいですね。

どんど焼きの注意点

火のそばに近づくため、火傷などに注意しましょう。(c)歴史屋

どんど焼きはその名の通り火を扱うので、煙で喉や目を傷めたり、火傷したりといったリスクがあります。

風が強いと火の粉が飛んで、衣服に穴があいてしまったり煙のにおいがしみついたりなど、色々注意しなければなりません。

燃えにくい服を着たり風向きに注意したり、また消火の火で足元がぬかるむ事もあるため、足元はしっかりした靴で固めたいところです。

その他、正月飾りの中にはプラスチックやビニールを使っているものが多いため、下手に燃やすと環境破壊につながります。なので、そうした部品についてはあらかじめ取り除いて持ち込むといいでしょう。

どんど焼きに行けない時、お正月飾りはどう処分する?

青空にたちのぼるどんど焼きの煙。のどかな光景が広がっていました。(c)歴史屋

お正月飾りを処分したいけど、どんど焼きの日程に参加できない。そんな時は普通にゴミへ出して大丈夫です。

「そんな罰当たりな!?」と思うかも知れませんが、お正月飾りはあくまで歳神様の依り代(よりしろ)。神様がやって来るための目印や手掛かりであって、神様そのものではないから捨てて問題ありません。

そうは言っても、やっぱり心理的に抵抗がある……そういう方は、神社やお寺によっては古いお札などを受け付けてくれるところがあるので、一緒に出すとお炊き上げしてくれるでしょう。

この時も、プラスチックやビニールなど燃やすと有害なものは取り除いておくのがいいと思います。

丁寧な出し方としては、白い紙に包んで軽く塩を振って清めてあげると、気持ち的に楽になれるかも知れません。

大切なのは、心を込めてとりあつかうこと。生かされていることへの感謝と「今年も一年、よろしくお願いいたします」という気持ちを持っていれば、歳神様も悪いようにはなさらないでしょう。

終わりに

どんど焼きの火で焼いた餅。直火で焼くと、藁などの香りが移って風味が増します。(c)歴史屋

以上、どんど焼きについて紹介してきました。

今年は行きそびれてしまった方も、来年機会があったら参加すると楽しいですよ!

どんど焼きについては町内会などで開催情報が出ているので、アンテナを張っておくといいでしょう。

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