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【歴人録】朝ドラ“ブギウギ”ヒロインの花田鈴子のモデル”笠置シヅ子”とはどんな女性?その生涯をたどる

大正時代
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ヒロイン(少女時代)

花田鈴子(はなだ・すずこ)

歌って踊るのが大好きな天真爛漫な女の子。銭湯の看板娘として、常連客たちにかわいがられている。

※NHK公式サイトより

令和5年(2023年)度後期連続テレビ小説の第109作目は「ブギウギ」。戦後「ブギの女王」として一世を風靡した笠置シヅ子(かさぎ しづこ。本名は亀井静子)がモデルとなっています。

第一次世界大戦、世界大恐慌、支那事変、大東亜戦争(太平洋戦争)、そして敗戦……彼女が生きた大正から昭和前期は、まさに激動の時代でした。

そんな中でも躍動感あふれるパフォーマンスで人々を元気づけた彼女(今回は「笠置シヅ子」で統一)の生涯を、今回は紹介したいと思います。

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歌と踊りに生きた「ブギの女王」

映画「銀座カンカン娘」に出演する笠置シヅ子(画像:Wikipedia)

笠置シヅ子は大正3年(1914年)8月25日、香川県大川郡相生村(現代の香川県東かがわ市)で誕生しました。生後間もなく父親が亡くなり、やがて大阪の米屋へ養女に出されます。

昭和2年(1927年)に小学校を卒業、歌と踊りの世界を志して宝塚音楽歌劇学校を受験するも不合格になってしまいました。面接官としては、才能こそ申し分ないものの、過酷な訓練に耐えきれないと懸念してのことだったそうです。

しかしここで諦めるシヅ子ではなく、松竹楽劇部生徒養成所を受験して見事に合格。三笠静子の芸名でデビューを果たしました。

舞台「秋のおどり・女鳴神」やレコード「恋のステップ」など、歌や踊りの才能をいかんなく発揮したシヅ子。昭和10年(1935年)に皇室に三笠宮家(崇仁親王殿下)が創立されたため、同じ「三笠」を使うことを遠慮して「笠置シズ子」と改名します。

昭和13年(1938年)に松竹歌劇団(SKD)に参加。ここで作曲家の服部良一と出会いました。

華やかなパフォーマンスで人気を博していたシヅ子ですが、当時は支那事変(日中戦争)によって社会の戦時色が濃くなっており、警察当局はその活動を厳しく規制します。

「戦地では兵隊さんが命をかけていると言うのに、チャラチャラしおって、けしからん!」とか何とか、いわゆる不謹慎狩りですね。

舞台に出られないなら、映画に出ればいいじゃない……ということで、シヅ子は映画「弥次喜多大陸道中」に出演。本作がキッカケで服部良一に抜擢され、コロムビア専属として迎えられます。

しかし日支戦争の泥沼化にともなって社会の戦時色はますます濃くなっていき、昭和16年(1941年)には松竹歌劇団も解散してしまいました。

大東亜戦争(太平洋戦争)の開戦にともない芸能活動が大幅に規制されてしまったため、シヅ子たちは「笠置シズ子とその楽団」を結成し。各地で慰問活動を展開します。

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そんな昭和18年(1943年)に吉本穎右(よしもと えいすけ)と知り合い、交際するようになりました。彼は吉本興業の祖である吉本せいの息子です。

やがて昭和20年(1945年)に敗戦。シヅ子は同年11月に再開した日本劇場でショーに出演。再び華やかな芸能活動に復帰していきます。

昭和22年(1947年)に彼女の代表作とも言える「東京ブギウギ」が大ヒット。これ以降「ブギの女王」として一世を風靡するのでした。

しかし、これからという時になって吉本穎右が急死してしまいます。同じ年に出産した一人娘を抱え、シヅ子は途方に暮れたことでしょう。とは言え、突き進むよりありません。

その後も黒沢映画「酔いどれ天使(昭和23・1948年)」東宝映画「銀座カンカン娘(昭和24・1949年)」などに出演、昭和25年(1950年)には「買物ブギー」をリリースしました。

しかし歌手としてはこの頃がピークで、次第に美空ひばりや江利ミチエら若手歌手に人気を奪われていきます。

ちなみにNHK紅白歌合戦には4度出場。昭和27年(1952年)から昭和28年(1953年。同年に2回)、最後の昭和31年(1956年)では大トリを務めました。

※最初の紅白歌合戦は正月に放送しており、昭和28年(1953年)から大晦日に移行したので、一年に2回行っています。

葛藤のすえに昭和32年(1957年)に歌手引退を宣言。以降「笠置シヅ子」と改名して女優業に専念しました。歌をやめると言ったらキッパリやめたそうで、遺族の証言によれば彼女は引退以降、死ぬまで鼻唄一つ歌わなかったとか。実に潔いですね。

その後は歌番組「家族そろって歌合戦」審査員やテレビCM「カネヨン(クレンザー洗剤)」など、お茶の間を賑わせました。

そして昭和60年(1985年)3月30日、70歳で世を去りました。死因は卵巣癌ということです。

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終わりに

昭和30年(1955年)の笠置シヅ子(画像:Wikipedia)

以上、「ブギの女王」笠置シヅ子の生涯を駆け足でたどってきました。

暗い世の中でもみんなを元気づけようと、パワフルに歌い踊って生き抜いた彼女の姿は、視聴者の胸を打つのではないでしょうか。

何だか、令和の現代に似ているような気もします。

令和5年(2023年)10月2日(月)から半年間、毎朝が楽しみになるかも知れませんね!

※参考:

  • 砂古口早苗『ブギの女王・笠置シヅ子-心ズキズキワクワクああしんど-』現代書館、2010年10月
  • 輪島祐介『昭和ブギウギ 笠置シヅ子と服部良一のリズム音曲』NHK出版新書、2023年8月
  • ブギウギ-NHK

【キャスト】趣里 水上恒司/草彅剛 蒼井優 菊地凛子 小雪 水川あさみ 柳葉敏郎ほか

【主題歌】「ハッピー☆ブギ」中納良恵 さかいゆう 趣里

【脚本】足立紳 櫻井剛

【音楽】服部隆之

【語り】高瀬耕造(NHK大阪放送局アナウンサー)

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