書記官 俊古(としふる)
※NHK大河ドラマ「光る君へ」公式サイト(登場人物)より
久保田 武人(くぼた・たけと)
蔵人所(くろうどどころ)で働く書記官。
姓も記されていないし、どうせオリキャラ(創作人物)かと思っていたら、それらしい人物がいました。
その名も橘俊古(たちばなの としふる)。橘俊済(としなり)の別名だそうですが、もしかしたら彼がモデルなのかも知れません。
というわけで、今回はこの橘俊古の生涯をたどってみたいと思います。
藤原顕光の家司として活躍
橘俊古は橘高臣(たかおみ)の子として誕生しました。生年は不詳、母親や兄弟についても詳しいことは分かっていません。
橘俊古は藤原顕光の家司として仕え、その政務を支えてきたと言います。
また大和守にも任じられ、従四位上まで昇進しました。
妻妾についても不明ながら、橘俊遠(としとお)・橘俊堪(としひで)・橘俊孝(としたか)・橘俊範(としのり)らの息子を授かっています。
長保3年(1001年)に三通の申文(もうしぶみ)を奉ったそうですが、その内容は何だったのでしょうか。
この時、前(さきの。元職)大和守となっていたことから、どこかの国司に復職を願っていたのかも知れませんね。
橘俊古の没年についても不詳。主君・藤原顕光と同じくらいだったのでしょうか。
橘俊古・基本データ
生没 不詳
氏族 橘氏
官職 大和守
位階 従四位上
両親 父親:橘高臣/母親:不詳
兄弟 不詳
妻妾 不詳
子女 橘俊遠・橘俊堪・橘俊孝・橘俊範
橘俊古・略系図
……敏達天皇-難波皇子-栗隈王(くりくまのおおきみ)-美努王(みぬのおおきみ)-橘諸兄(もろえ)-橘奈良麻呂(ならまろ)-橘田麻呂(たまろ)-橘長谷麻呂(はせまろ)-橘海雄(あまお)-橘茂枝(もちえだ)-橘高臣-橘俊古-橘俊遠……
※諸説あり
終わりに
第11回放送を最後に、人物相関図から姿を消してしまった俊古。もし彼が橘俊古(橘俊済)ならまだ生きているはずですが、もう退場でしょうか。
主君・藤原顕光と共に活躍する日を、ワンチャン楽しみにしています!
※参考文献:
- 告井幸男『摂関期貴族社会の研究』塙書房 、2005年8月
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