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【鎌倉殿の13人】坂東彌十郎が演じる「当国の豪傑」北条時政とは何者だったのか

大河ドラマ
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源頼朝(みなもとの よりとも)公の舅として、その流人時代からずっと支え続けた北条時政(ほうじょう ときまさ)

北条時政。歌川国貞筆

史料におけるその初登場では、以下のように紹介されています。

北条四郎時政の主は、当国の豪傑なり。武衛をもって聟君となし、専ら無二の忠節を顕す
【意訳】北条時政は伊豆国でも名の知られた豪傑である。頼朝公(武衛)を婿に迎え、誰よりも忠義を尽くした。

※『吾妻鏡』治承4年(1180年)4月27日条

北条時政が豪傑だった……?

NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」で坂東彌十郎が演じるお調子者というか、宮沢りえの演じる後妻(りく。牧の方)にデレデレな様子を見ると、ちょっとギャップを感じますが……。

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時政が豪傑と呼ばれた理由

ところで豪傑とは何か、国語辞典などで調べてみると概ね以下の意味となっています。

一、才知や武勇のとても優れている様子。またはそのような人物。

一、風変わりな人物。大らかで度胸の据わった人物。

豪傑と聞くと、往々にして武勇と度胸を兼ね備えた格闘家のような人物を連想しますが、才知や風変わりという面も含まれるようです。

確かに、将来の見込みがない流罪人(頼朝公)に娘・北条政子(まさこ)を嫁がせ、婿として迎えた時政は「風変わりな人物」と見られたことでしょう。

しかし時政は豪傑ではあったらしいものの、これと言った官職もなく、ただ四郎と称するのみ。

歌川芳虎「大日本六十余将 伊豆 北條相模守時政」

よって北条家が単なる弱小豪族に過ぎなかったと言われる一方、時政の祖父・平時家(たいらの ときいえ)は北条介(介は国司の次官)の家に婿入りしています。

※平時家は伊勢平氏の流れをくみ(自称との説も)、婿入りを機に地名の北条を苗字にした北条家の祖です。

【北条氏略系図】
桓武天皇…(中略)…平貞盛-平維将-直方…(中略)…北条時家-北条時兼-北条時政-北条宗時、北条政子、北条義時
※平貞盛の次世代から枝分かれした子孫の平清盛は、遠いおじに当たります。

そこで孫の時政も北条介(在庁官人)の家格を受け継いでいると考える説が有力です。

また北条の地は西に狩野川、東に下田街道が通る水陸交通の要衝であり、単なる弱小豪族が治め続けることは難しいはず。

身分の高低や肩書の有無にかかわらず、時政が北条の地を狙う周辺勢力に睨みを利かせていたことは確か。やはりただ者ではない「当国の豪傑」だったのでしょう。

終わりに

いつもヘラヘラだらしないようで、ここ一番ではどんな相手にも屈しない。

大河ドラマ「鎌倉殿の13人」ではそういうキャラクターの時政は、きっと史実でも普段は周囲との協調に努め、いざ有事には果断な対処で一目置かれたものと考えられます。

江ノ島弁財天のご加護をいただく時政。月岡芳年「芳年武者无類 遠江守 北條時政」

地位や肩書があってもおかしくはないけれど、その確証がないからこそ、かえって実力が証明される北条時政。

これからも、坂東彌十郎さんの演じる豪傑ぶりを楽しみにしています。

※参考文献:

  • 岩田慎平『北条義時 鎌倉殿を補佐した二代目執権』中公新書、2021年12月
  • 『NHK2022年大河ドラマ 鎌倉殿の13人 完全読本』産経新聞出版、2022年1月

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