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【ドラマ10大奥】万里小路有功のモデル「第二の春日局」お万の方とはどんな女性?その生涯をたどる

江戸時代
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NHKドラマ10「大奥」皆さんも観ましたか?筆者も先日初めて観たのですが、あっという間の45分でした。

福士蒼汰さんが演じる万里小路有功(までのこうじ ありこと)の純粋で真剣な生き方に、心惹かれた方も少なくないのではないでしょうか。

福士蒼汰演じる万里小路有功。NHKドラマ10「大奥」公式サイトより

しかし残念ながら、彼は架空の人物。そのモデルとなったのはお万の方(おまんのかた)、江戸幕府の第3代将軍・徳川家光(とくがわ いえみつ)の側室となった女性です。ドラマ10「大奥」では男女が逆転しているため、このような演出となりました。

果たして彼女がどんな生涯をたどったのか、さっそく見ていきましょう。

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公家の娘が「第二の春日局」となるまで

お万の方(本名:満子-みつこ)は江戸初期の寛永元年(1624年)、朝廷で参議を務める六条有純(ろくじょう ありずみ)の娘として誕生しました。

彼女は幼くして出家し、伊勢の慶光院で院主を務めていたと言います。その中性的な美しさが男色を好む家光の心をとらえたとも伝わりますが、慶光院によれば六条有純の娘が院主を勤めた記録がないため、はっきりしません。

春日局。麟祥院蔵

ともあれ満子は16歳となった寛永16年(1639)、春日局(かすがのつぼね。家光乳母)に抜擢されて家光と謁見。見初められて大奥に入り、名をお万と改めました。満子の「マン」を万に変えることで「満ちる=これで充分≒頭打ち」から「万=さらに億・兆と高められる」と縁起を担いだのかも知れませんね。

果たして満子改めお万は家光の寵愛を受けたものの、生涯にわたり子供は出来ませんでした。

元からの体質(特に家光は幼少期から虚弱体質として知られる)や互いの相性に問題があったと考えられます。

俗説では「朝廷につながる公家の子が生まれると、徳川家にとって都合が悪い」として、不妊薬を飲まされたり、妊娠すると強制的に堕胎させられたりしたとか。あぁ大奥は恐ろしや……って、それは少し考えにくいでしょう。

だってそれなら、最初から大奥に入れなければいいのですから。もちろん六条家の方から猛烈にプッシュして、満子を大奥へねじ込んだ……とでもいうなら話は違いますが、徳川家の権威が衰えつつあった幕末期ならともかく、この時代の朝廷や公家にそんな力はありません。

やがて寛永20年(1643年)に春日局が亡くなると、その後任として大奥の取り締まりを家光より命じられます。

大奥の頂点に立ったお万の方(イメージ)

さぁ、こうなったらこっちのもの。それまで武家の奥方にふさわしく質実剛健を旨としていた春日局の方針を転換。大奥を京風に作り替えていきました。

現代の私たちがイメージする豪華絢爛な大奥は、お万の方によって作られたと言えるでしょう。

また家光の寵愛を嵩に幕閣の反対を押し切って猿楽を催したり、役人の不手際を逐一密告したりと大いに権力を振るったため、陰で「第二の春日局」と恐れられたそうです。

そして慶安4年(1651年)に家光が没しますが、他の側室たちが落飾(出家)したのに対してお万の方はお梅(お梅の方、お梅の局)と改名して大奥勤めを続けます。他の皆さんは、さぞやりづらかったことでしょうね。

お万の方が大奥を去ったのは明暦3年(1657年)、正月の振袖火事によって江戸城本丸が焼失した際、家光の正室・本理院(中の丸殿)と共に小石川の無量院(東京都文京区)に移りました。

これを機に安らかな余生を送り、正徳元年(1711年)10月11日、88歳で世を去ります。戒名は永光院殿相誉心安法寿大姉(えいこういんでんそうよしんあんほうじゅだいし)、今日彼女が「永光院」と呼ばれているのはこれが由来です。

※なお「お万の方」と言うと徳川家康の側室で2名(長勝院、養珠院)、徳川家斉の側室(勢真院)、保科正之の継室(聖光院)、豊臣秀次の側室が確認されています。

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終わりに

以上、お万の方(永光院)の生涯を駆け足でたどってきました。

京都から遠く江戸までやって来た時は、まさか自分が大奥を華やかに作り替え、春日局の後継者として権力を振るうことになるとは思っても見なかったでしょうね。

NHKドラマ10「大奥」では出家(無理やり還俗させられた)説を採っていましたが、それでも自分の生き方を貫く佇まいが凛として素敵でした。

果たして彼は「お万」の名を受け入れるのか、原作をまだ読んでいないので、これから楽しみにしています。

※参考文献:

  • 高柳金芳『江戸城大奥の生活 生活史叢書7』雄山閣、1981年1月
  • 福田千鶴『ミネルヴァ日本歴史人物伝 春日局』ミネルヴァ書房、2017年1月

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