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「甲斐の虎」武田信玄のトレードマーク「諏訪法性兜」とは?【どうする家康】

戦国時代
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「目指すは駿府!出陣!」

第11回放送「信玄との密約」予告編で登場した、完全武装の武田信玄(演:阿部寛)。そのトレードマークである諏訪法性兜(すわほっしょうのかぶと)を戴く甲冑姿を、多くの視聴者が心待ちにしていることでしょう。

諏訪法性兜をいただく信玄公。目が上下それぞれ向いているのは不動明王を再現しているため。歌川国芳筆

角を振り立てた厳めしい顔に白い鬣(たてがみ)……この諏訪法性兜にはどういう由来があるのでしょうか。

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諏訪湖の龍神をかたどった兜

武田信玄が軍神(いくさがみ)として名高い諏訪明神(すわみょうじん。諏訪大社の御祭神)を篤く信仰していたことは有名ですが、諏訪法性兜が表現しているのはまさに諏訪明神そのものです。

法性(ほっしょう)とは物事の本質・本性を意味しており、この兜は諏訪明神の真の姿である諏訪湖の龍神を表現していると考えられます。

諏訪湖の龍神(イメージ)

現代の諏訪大社では建御名方神(タケミナカタノカミ)とその妃・八坂刀売神(ヤサカトメノカミ)が祀られていますが、元は信州諏訪の地に土着していたミシャグジ信仰(洩矢神と同一視されることも)が色濃く影響していました。

白い鬣を豊かにたくわえ、ひとたび舞い上がれば天地を轟かせる龍神を兜に模(かたど)り、大いに武威を高めたであろう信玄。その雄姿は、敵味方が入り乱れる戦さ場に在ってもひときわ存在感を放っていたことでしょう。

『本町廿四孝』でもキーアイテムとして登場

諏訪法性兜の霊力で空を舞う八重垣姫。楊洲周延筆

そんな諏訪法性兜は後世の創作にも登場し、浄瑠璃・歌舞伎の『本朝廿四孝(ほんちょうにじゅうしこう)』ではヒロインの八重垣姫(やえがきひめ)を天に舞わせる霊力を発揮しました。

これも信玄の遺徳がなせる業か、それとも許嫁(武田勝頼)を思う愛の強さか……実に荒唐無稽なフィクションながら、いかに人々が信玄を敬愛し、信玄=諏訪法性兜とイメージしていたかがよく解ります。

終わりに

以上、武田信玄のトレードマークである諏訪法性兜について簡単に紹介してきました。

龍神を戴いた「甲斐の虎」信玄公。落合芳幾筆

諏訪法性兜は現在も諏訪湖博物館(長野県諏訪郡下諏訪町)に保存されており、見る者に信玄の遺徳を伝えています。

「甲斐の虎」武田信玄が頭に頂く諏訪湖の龍神……虎と龍が合わされば、もはや向かうところ敵なし。NHK大河ドラマ「どうする家康」でも、無敵の強さで家康を圧倒(視聴者を魅了)して欲しいですね!

※参考文献:

  • 渥美清太郎 編『日本戯曲全集 第二十八卷』春陽堂、1933年
  • 武光誠『戦国武将の謎に迫る!諏訪大社と武田信玄』青春新書、2012年10月
  • 戸矢学『諏訪の神 封印された縄文の血祭り』河出書房新社、2014年12月
  • 原直正『龍蛇神 諏訪大明神の中世的展開』樹林舎叢書、2012年12月

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