織田信長はなぜ桶狭間の合戦で、今川義元の大軍を撃破できたのか?そのカギを握るのは「経済力」でした。
地図だけ見ると駿河・遠江・三河の三国をおさえる今川義元の方が、尾張一国をようやく統一したに過ぎない織田信長より圧倒的有利……のはず。
しかし織田信長は早くから「港」に目をつけて盛んに交易を行い、蓄えた富で精強な常備兵を鍛え上げていたのです。
だからこそ半農半兵が主流だった従来では考えられない、驚異的な機動力で分厚い護衛に守られた今川軍の隙を衝いて義元を討ち取れたのでした。
兵農分離の有効性は誰もが知りながら、現実的には経済面の制約があって難しかったところを、いち早く実現した先駆者と言えるでしょう。
こうした経済的な側面から信長の天下布武を解き明かすと共に、武田信玄や毛利元就、上杉謙信はなぜ天下を獲れなかったのか、その理由も合わせて解説。
「戦国時代を、戦国時代と認識していたのは、信長ただ一人だったのかも知れない」
からこそ天下人に近づけた。戦国時代への理解に立体感が持てるおススメの一冊です!
【明暗を分けた、この経済的視点】
※本書表紙より
◎なぜ、今川は「桶狭間」を重視したのか
◎戦国最強の武田軍団が天下を取れなかった理由
◎その後の日本を変えた信長のデフレ対策とは
他にもフランシスコ・ザビエルや堺商人の活躍、倭寇・王直の跳梁など、多角的に戦国時代を味わえます。
【書籍データ】
『「桶狭間」は経済戦争だった 戦国史の謎は「経済」で解ける』
著者:武田知弘(たけだ ともひろ)
昭和42年(1967年)、福岡県生まれ。西南学院大学経済学部中退。大蔵省・出版社勤務を経て執筆活動を開始。経済的な視点に立った歴史解説に定評あり。
主な著書は『ヒトラーの経済政策(祥伝社新書)』『教科書には載っていない!戦前の日本(彩図社)』など。
発行:(株)青春出版社、2014年6月15日 第1刷
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