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不遇の人ほど親切に…北条重時(義時三男)が説く酒席の心得を紹介【六波羅殿御家訓】

鎌倉時代
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皆さんはパーティとか好きですか?

パーティと言えば美味しい酒や料理、楽しい出し物などはもちろんのこと、人脈を広げる目的で参加する方も多いのではないでしょうか。

人脈を広げて仕事を有利に進めたり人に自慢したり……そうなると、アプローチするのはいわゆる偉い人。少しでも地位や肩書きがある人を選びがちです。

それも悪くはないのですが、そればかり狙っていると、思うほど人脈は広がりません。

ではどうすればいいのか?今回は鎌倉時代の御家人・北条重時(ほうじょう しげとき)が書き遺した『六波羅殿御家訓(ろくはらどのごかくん)』より、パーティの心得を紹介したいと思います。

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成り上がり者より不遇な人と

一 酒宴の座席にては、貧けならん人をは、上にもあれ、下にもあれ、ことはを懸て、坐の下にもあらんをは、是へ是へと請すへし、足本をわくへからす、時のきらによりて賞玩すへし、殊に尋常の人の貧きをはもてなすへし、大方人しなを失ふけからす、されは有心の人は感思也、又時のきらある人の事は申にをよはす、此の両篇を心得て、親疎人の目にたヽぬ躰に、何をもそらさす振舞へし、

※『六波羅殿御家訓』より

「まぁ、元気出せよ」不遇な人ほど親切に(イメージ)
【読み下し】
酒宴の座席にては、貧しげならん人をば、上にもあれ、下にもあれ、言葉をかけて、座の下にもあらんをば「これへ、これへ」と請(こ)ずべし。
足元を分くべからず、時の綺羅によりて賞玩すべし。
殊に尋常の人の貧しきをばもてなすべし。
大方人品を失うけからず、されば有心の人は感じ思うなり。
また時の綺羅ある人のことは申すに及ばず。
この両辺を心得て親疎人の目に立たぬテイに、何をもそらさず振る舞うべし。

【意訳】パーティの席では、貧乏そうな人に声をかけるようにしましょう。

上下関係など気にすることなく自分の元へ招き寄せるようにします。

相手がいま奮っていないからと、決して粗末に扱ってはなりません。

特に日ごろ親しかった人が不遇をかこっている時は、一段と気にかけてあげる必要があります。

辛い時の親切はとても嬉しいし、周囲の人がそれを見て、あなたを評価するでしょう。

一方でにわかに羽振りがよくなった人については、あまり構う必要はありません。

とは言えことさら冷たくする必要はなく、バランスよく応対するのが大切です。

終わりに

北条重時(画像:Wikipedia)

要するに「貧乏人や不遇の人ほど親切にしよう。成り上がり者は調子に乗っているから、粗末にならない程度にあしらえばいいよ」と言ったところでしょう。

パーティではとかく羽振りのよい人や偉い人に群がりがちです。しかしそういう人に媚びてもぞんざいに扱われるだけ。

それならむしろ、一人一人と丁寧に接することで自分の評判を高め、長い目で見て有利に図らおうという知恵でした。

『六波羅殿御家訓』には、苦労人の北条重時らしい処世の知恵が他にも紹介されているので、改めて紹介したいと思います。

※参考文献:

  • 桃裕行 校訂『北條重時の家訓』養徳社、1947年10月
  • 『増補改訂 武家家訓・遺訓集成』ぺりかん社、2003年8月

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