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【歴史旅】出雲大社、足立美術館、松江城…島根県へ旅行の思い出【後編】

歴史旅
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前編はこちら

【取材】出雲大社、足立美術館、松江城…島根県へ旅行の思い出【前編】

安来名物・どじょう料理。これは天婦羅

※平成30年(2018年)当時の記憶なので、中には情報が古くなっている可能性もあります。実際にお出かけの際は、事前にお確かめ下さい。

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須我神社(すがじんじゃ)

須佐之男命の新居跡地。実にすがすがしい場所でした。

おススメ度 ☆☆☆☆
滞在時間  ~30分
アクセス  ☆☆

※公式サイト:須我神社|日本初の宮|島根県雲南市大東町

八雲立つ 出雲八重垣 妻籠みに 八重垣作る その八重垣を

これは建速須佐之男命(たけはやすさのおのみこと)が櫛名田比売(くしなだひめ)を妻に迎えた時、美しい妻を奪われぬよう八重垣で囲もうと詠んだ日本で初めての和歌と言われています。

奉納された絵馬。

そんな新居に定めたこの地は、須佐之男命が「すがすがしい気分になったから」という親父ギャグ的な理由で須我と命名されました。

しかし侮るなかれ。実は前夜から体調を崩していた筆者がここへ来ると、それまで胸のつかえや咳が嘘のように静まり、確かに清々しい気分になりました。

単なる偶然かも知れませんが、実に不思議な思いがしたものです。

【御朱印】

奉拝 日本初之宮 須我神社。力強い筆遣いですね。

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八重垣神社(やゑがきじんじゃ)

八重垣神社の拝殿。多くの参拝客でにぎわっていました。

おススメ度 ☆☆☆☆☆
滞在時間  30分~1.5時間
アクセス  ☆☆☆

※公式サイト:【公式】八重垣神社

八雲立つ 出雲八重垣 妻籠みに 八重垣作る その八重垣を

……の八重垣に囲まれている櫛名田比売の故事から、縁結びのパワースポットとして人気の神社です。

今回は外国人のバスツアーらしき団体さんで賑わっていました。ちょっと静かにして欲しいと思います。

良縁を求める女性たちの人気スポット。

境内の鏡池にお賽銭を乗せた護符を浮かべると、紙に水が沁みて縁結びのご神託が浮かび上がる縁占いで知られますが、沈んだ後のお賽銭は後で回収するのでしょうか。

ほか二本の樹がつながっている夫婦杉や連理の椿など縁結びポイントがたくさんあるので、あやかりたい方にはおすすめです。

【御朱印】

墨書は参拝と日付のみ。御朱印が引き立ちます。

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神魂神社(かもすじんじゃ)

神魂神社の鳥居。ここから少し上ります。

おススメ度 ☆☆☆☆
滞在時間  ~30分
アクセス  ☆☆

※公式サイト:なし(しまね観光ナビ

須佐之男命の両親である伊邪那美命(いざなみのみこと。母)と伊邪那岐命(いざなぎのみこと。父)を祀る神社です。

大社造(たいしゃづくり。神社建築の一様式)の本殿は現存する最古のものと言われ、その貴重さから国宝に指定されています。

須佐之男命の母・伊邪那美命らが祀られる大社造の社殿。

天を衝く千木(ちぎ。屋根から突き出している材木)は女神が祀られていることを示す内削ぎ(てっぺんが水平に切られている状態)。

つまり当社の主祭神は伊邪那美命で、伊邪那岐命が配祀(はいし。主祭神の伴侶≒サブ的立場)あることを意味しています。

かつて「母に会いたい」と天地を揺るがすほど泣き叫んだ須佐之男命らしい神社ですね。

【御朱印】

墨書の下に神魂「大宮」の御朱印。須佐之男命の母を敬う気持ちの表れでしょうか。

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熊野大社(くまのたいしゃ)

見どころの多い境内。神社が好きな人にはたまりません。

おススメ度 ☆☆☆☆
滞在時間  ~1時間30分
アクセス  ☆☆☆

※公式サイト:出雲國一之宮 熊野大社

出雲国の一宮。『出雲国風土記(熊野大社)』や『延喜式神名帳(熊野坐神社)』などにその名が見え、出雲大社と並ぶ出雲の代表的な神社です。

御祭神は「伊邪那伎日真名子加夫呂伎熊野大神櫛御気野命(いざなぎのひまなこ かぶろぎくまのおおかみ くしみけぬのみこと)」……要するに須佐之男命の別名なので、暗記しなくて大丈夫です。

(※伊邪那伎日真名子と加夫呂伎熊野大神と櫛御気野命がそれぞれ別の神様とするなど諸説あるとか)

ここでも太くて立派な注連縄。迫力です。

ちなみに伊邪那伎日真名子とは「伊邪那岐命の可愛い子」、加夫呂伎熊野大神は「熊野におわす尊い神」、そして櫛御気野命とは「奇しき=尊いケ=日々の食事の神」を意味します。

まとめると「伊邪那岐命に愛されて熊野の地を治め、人々に恵みを与える神」と言ったところでしょうか。

一の宮に相応しく壮麗な境内は見どころが多くて見飽きず、好きな人にはたまらないスポットの一つです。

【御朱印】

出雲國一之宮 熊野大社。御朱印の書体も流麗ですね。

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黄泉平坂(よもつひらさか)

静かな境内。一人で来るのは、ちょっと怖いかも。

おススメ度 ☆☆☆ 
滞在時間  ~30分
アクセス  ☆☆

※公式サイト:なし(しまね観光ナビ

現世と冥界の出入り口と言われており、かつて伊邪那岐命が黄泉国(よみのくに。冥界)へ先立ってしまった妻・伊邪那美命を迎えにいって失敗したエピソードが伝わります。

伊邪那岐命が現世へ逃げ帰ってくる際に道を塞いだため、もう冥界へ行くことは出来なくなってしまいました(行きたいとも思いませんが……)。

こんなポストがありました。黄泉の国へ旅立った方へ手紙を届けてくれるそうですが、誰が持っていくのでしょうか。

現地は静かな木立の中に千曳岩(ちびきいわ。伊邪那岐命が道をふさいだ巨岩)を思わせる大きな岩が立ち並び、ただならぬ風情をただよわせています。

記紀神話に興味がある方なら一度は行ってみたい名スポットですが、ただそれだけと言えばそれだけなので、情緒を楽しめる方向けです。

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足立美術館(あだちびじゅつかん)

観ているだけで心が安らぎます。

おススメ度 ☆☆☆☆☆  
滞在時間  1時間~3時間
アクセス  ☆☆☆☆☆

※公式サイト:足立美術館

地元出身の実業家・足立全康(あだち ぜんこう)が質・量ともに日本一を謳う美術品コレクションを公開。

収蔵品は約1,500点。横山大観(よこやま たいかん)はじめ上村松園(うえむら しょうえん)・川合玉堂(かわい ぎょくどう)・竹内栖鳳(たけうち せいほう)など錚々たる巨匠の作品が勢ぞろいしています。

足立全康の銅像がお出迎え。「どうぞ、ご堪能あれ」

また「日本一の庭園」と豪語する館内の庭園も一見の価値あり。安来を訪れるなら、必ず旅程に組み込むのがおすすめです。

日ごろ美術に興味のない方でも、少なからず心打たれることでしょう。

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松江城(まつえじょう)

松江城の天守閣。夜のライトアップも綺麗でした。

おススメ度 ☆☆☆☆☆
滞在時間  1時間~2時間
アクセス  ☆☆☆☆☆

※公式サイト:国宝 松江城ホームページ

国宝に指定されている天守閣は、山陰地方に現存している唯一のもの。江戸時代初期の慶長16年(1611年)、戦国大名の堀尾吉晴(ほりお よしはる)によって築城されました。

堀尾吉晴像。「立派な城ができたであろう!」

明治時代に入って解体される予定だったところを、地元の有志が天守閣を買い戻したお陰で往時の威容を現代に伝えています。

夕方から夜にかけて城内を散策。ライトアップされた天守閣と早咲きの桜が映えていました。

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松江護国神社(まつえごこくじんじゃ)

武骨な造りに、英霊たちの気風を感じる社殿や境内。

おススメ度 ☆☆☆☆
滞在時間  ~30分
アクセス  ☆☆☆☆☆

※公式サイト:松江護國神社公式ホームページ|島根県

松江城内に鎮座しており、幕末から大東亜戦争(太平洋戦争)など日本を守るために殉職された英霊をお祀りしています。

ちょうど17:00だったので社務所が閉まるギリギリに駆け込み、御朱印をお願いしました。

神職さん「もう営業時間外です。また明日来て下さい」

筆者「今夜、夜行バスで関東へ帰るのです。もう二度と来られないかも知れません」

それなら仕方ない、と御朱印を頂きました。誠にありがとうございます。

駆け足になってしまいましたが、出来ればまたじっくりとお参りしたいですね。

【御朱印】

散る桜 残る桜も 散る桜(五七五)

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塩見縄手(松江城下の武家屋敷)

いろいろ目移りしてしまいますが、交通量が多いので周囲に注意。

松江城は城郭だけでなく、城下の武家屋敷など景観保全にも力を入れています。

お堀の松。こんな曲がりくねっても、邪魔だと切ってしまわない大らかさが素敵ですね。
お堀で羽を休めていた白鳥。

お堀をぐるりと散策していると、白鳥にも出会えました。

小泉八雲像。彼にまつわる史跡なども回りたいですね。

小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)も愛したこの街並みを、いつまでも大切にしていきたいですね。

終わりに

ライトアップされた松江城の天守閣。

これまで山陰には「日本海側だからいつも曇っていて、雨さえ降っていなければ『いい天気』」というイメージを持っていました。

しかし今回の旅行中はずっと好天に恵まれて、日御碕神社への道中や稲佐の浜、そして宍道湖も光り輝いていたのが強く印象に残っています。

何度でも行きたくなるよい所ばかりでしたが、機会があれば石見(島根県西部)方面や鳥取県にもお邪魔してみたいですね。

「また来るのじゃぞ!」堀尾吉晴もライトアップ。

一日も早くコロナ禍が終息し、みんなが自由に出かけられるようになる日を願います。

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