源頼朝・源頼家・源実朝の三代鎌倉将軍に忠義を尽くし、その武勇と高潔さをもって後世「鎌倉武士の鑑」「坂東武者の鑑」などと讃えられた畠山重忠(はたけやま しげただ)。
令和4年(2022年)NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」でその存在を知り、ファンになった方も多いのではないでしょうか。
そんな畠山重忠は元久2年(1205年)6月22日(新暦7月10日)、無実の罪によって粛清されてしまったのでした(畠山重忠の乱)。
令和7年(2025年)からさかのぼること、ちょうど820年前に当たります。
時代を超えて敬愛される畠山重忠の遺徳を偲ぶため、ゆかりの深い埼玉県深谷市では、独自に献花式を開催しているそうです。
以下の通り実施されますので、お近くの方はぜひ参加してみてはいかがでしょうか。
令和7年・畠山重忠公献花式
- 日時:令和7年(2025年)6月23日(月) 10:00~
※一般献花は11:00~13:00
深谷市役所本庁舎1階多目的ホール(畠山重忠公銅像付近)にて実施。 - 会場:深谷市役所本庁舎・西側市民広場
- 備考:献花式の式典中に、重忠太鼓(演奏)や重忠節踊り(演舞)も。
- 問合:埼玉県深谷市文化振興課(電話048-577-4501)
重忠太鼓とは?
昭和63年(1988年)に深谷市(旧川本町)で発足。畠山重忠の生涯を太鼓で表現しているそうです。ちなみに畠山重忠は川本町畠山で生まれました。
勇壮な太鼓の響きを鑑賞すると、血沸き肉躍ることでしょう。
重忠節とは?
昭和53年(1978年)に歌手の三橋美智也(みはし みちや)がリリース。作詞は当時埼玉県知事を務めていた畑和(はた やわら)が担当したと言います。
♪平家追い討つ 一の谷
愛馬三日月 背に負えば
そのやさしさに 馬も泣く
ひよどり越えの 逆落し……♪
これは一ノ谷の合戦において、坂東武者らが断崖絶壁を騎馬で駆け下る中、畠山重忠は愛馬を背負って下りたエピソードです。
畠山重忠の剛力と愛情深さを感じさせますね。
♪頼み難きは 世の常か
誠一途が 謀反とは
うらみも深く 二俣に
もののふの意地 花と散る……♪
命を惜しんで逃げることも出来ましたが、坂東武者の矜持がそれを許しませんでした。
多勢に無勢を承知で勇戦敢闘することで無実を証明すると共に、後世に義名を遺したのです。
終わりに
数百年の歳月を越えて、今も敬愛され続ける畠山重忠。強さと潔さを兼ね備えたその人格は、誰もがかくありたしと願うことでしょう。
当日の盛会と、畠山重忠の顕彰を心より祈念しております。